【八尾市仲介手数料や税金の仕組み】売却前に知って安心

2025年6月11日2025年10月4日

1. はじめに

不動産の売却は「売れる金額」ばかりに注目しがちですが、実際には売却に伴ってさまざまな費用や税金が発生します。特に仲介手数料や税金は、売却価格から直接差し引かれるため、最終的に手元に残る金額に大きく影響します。
八尾市での売却を検討している方の中には、「思ったより費用がかかった」「確定申告が必要だと知らなかった」といった声も少なくありません。事前に費用や税金の仕組みを理解しておくことで、売却後の資金計画を安心して立てられます。

本記事では、八尾市で家を売却する際に知っておきたい「仲介手数料」と「税金」の基本的な仕組みについて解説します。特に初めての売却では不安を感じやすい部分ですので、しっかり理解してから売却を進めることが大切です。

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2. 仲介手数料の仕組みと計算方法

不動産会社に売却を依頼する場合、その会社は広告掲載や内覧対応、契約手続きのサポートなど、売却成立に向けて多くの業務を担います。その報酬として支払うのが「仲介手数料」です。

仲介手数料は法律（宅地建物取引業法）で上限が定められており、不動産会社が自由に高額請求できるものではありません。上限は以下の計算式で求められます。

売却価格 × 3％ + 6万円 + 消費税

【計算例】
2,000万円で売却した場合
2,000万円 × 3％ = 60万円
60万円 + 6万円 = 66万円
66万円 + 消費税（10%）= 約72.6万円

このように、売却価格によって仲介手数料の上限が決まります。なお、売買契約が成立しなかった場合は仲介手数料は発生しません。つまり「成功報酬型」の費用です。

また、仲介手数料は分割で支払えるケースもあります。一般的には契約締結時と引渡し時に半分ずつ支払う方法や、引渡し時に一括で支払う方法などがあり、不動産会社ごとに取り扱いが異なります。事前に支払い方法を確認しておくと安心です。

3. 売却時にかかる主な税金の仕組み

不動産を売却した際には、「売却で利益が出た場合」に課税される税金や、「契約手続きの際に必ずかかる税金」があります。代表的なのは次の2種類です。

① 譲渡所得税（売却益にかかる税金）

家を売って得た利益を「譲渡所得」といい、その金額に応じて課税されます。計算式は次の通りです。

譲渡所得＝売却価格－（購入時の価格＋購入・売却にかかった費用）

この譲渡所得に税率をかけて納税額を算出します。
・所有期間が5年以下：短期譲渡（税率約39.63％）
・所有期間が5年超：長期譲渡（税率約20.315％）

ただし、自宅を売却する場合には「3,000万円特別控除」という大きな税制優遇があります。条件を満たせば最大3,000万円まで譲渡所得が非課税となり、多くの売主様が実際にこの制度を利用して課税額をゼロにしています。

② 印紙税（売買契約書にかかる税金）

不動産売買契約書には、契約金額に応じた収入印紙を貼付する必要があります。印紙税は国税にあたり、契約締結時に納めるものです。

【印紙税の目安】
1,000万円超～5,000万円以下の契約 → 1万円

売主・買主がそれぞれ契約書を1通ずつ保管するため、両者がそれぞれ印紙代を負担するのが一般的です。なお、一定期間は軽減措置が適用されるため、実際の負担額が下がるケースもあります。

4. よくある疑問と注意点

不動産売却では、仲介手数料や税金に関して多くの方が疑問を持ちます。よくある質問と注意点を整理しておきましょう。

Q1. 仲介手数料は必ず満額払わないといけない？

仲介手数料は「上限」が法律で定められているだけであり、必ずしも満額請求されるとは限りません。不動産会社によっては値引き交渉に応じてくれる場合もあります。ただし、無理な値下げを求めると広告や販売活動の質に影響する恐れがあるため、値引きよりも「どんな売却活動をしてくれるのか」を重視するのがおすすめです。

Q2. 税金はいつ払うの？

印紙税は契約締結時に即納めますが、譲渡所得税は「翌年の確定申告」で納めるのが一般的です。例えば2025年に売却した場合、2026年3月の確定申告で申告・納税します。事前に税金の支払時期を把握しておくことで、売却代金の使い道を計画的に決められます。

Q3. 赤字で売却しても税金はかかる？

売却価格が購入価格や経費を下回る場合は「譲渡所得」が発生しないため、原則として譲渡所得税はかかりません。むしろ買い替えの場合には、譲渡損失を他の所得と損益通算できる特例（住宅ローン控除のような仕組み）が利用できることもあるため、損が出ても税務上のメリットを得られる場合があります。

Q4. 相続した家を売ると税金はどうなる？

相続で取得した家を売却する場合、購入時の価格が分からないことがあります。その場合は「相続税評価額」や「取得費加算の特例」を用いて計算するケースがあり、税額が大きく変わることもあるため注意が必要です。専門家に早めに相談することをおすすめします。

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5. 税制優遇制度の活用で“支払う税金”を減らせる

不動産売却時には、条件を満たすことで税金を大幅に軽減できる制度があります。八尾市で売却を検討される方も、多くのケースで以下の特例を活用しています。

（1）3,000万円特別控除

居住用の不動産を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円まで控除できる制度です。
【適用条件の一例】
・売却した家に実際に住んでいたこと
・所有期間が1年以上であること
・転居から3年以内に売却することなど

この制度を利用すれば、多くの方が譲渡所得税をゼロにできます。

（2）長期譲渡所得の軽減税率

所有期間が5年を超えていれば、税率が短期譲渡（約39.63%）から長期譲渡（約20.315%）へと大幅に下がります。売却時期を少し調整するだけで、数百万円単位で税負担が減るケースもあります。

（3）買い替え・住み替え特例

マイホームを売却して新しい家を購入する場合には、「譲渡損失の損益通算」や「繰越控除」といった特例も適用できる場合があります。これにより、住宅ローン控除と同時に税負担を軽減できることもあります。

→ どの制度が使えるかは個々の事情によって異なるため、売却前に不動産会社や税理士へ確認することが大切です。

6. まとめ

不動産売却では、表面的な「売却価格」だけでなく、仲介手数料や税金を差し引いた後に「最終的にいくら手元に残るか」が最も重要です。仲介手数料は法律で上限が決まっており、売却価格に応じて発生します。一方、税金は譲渡所得や契約手続きに応じて課されますが、特例を利用すれば大幅に負担を減らすことも可能です。

特に八尾市のように住宅ニーズが高い地域では、売却のタイミングや条件を工夫することで「高く売る」だけでなく「支出を減らす」戦略を取ることができます。
売却前に正しい知識を持ち、必要に応じて不動産会社や税理士と連携することが、安心で賢い売却への第一歩です。

八尾市で売却を検討している方は、ぜひ費用と税金の全体像を把握したうえで行動を始めてみてください。

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