1. はじめに
相続により空き家を所有することになったものの、「どう活用するか分からない」「忙しくて手続きが後回しになっている」というケースが東大阪市でも増えています。放置された空き家は資産どころか“負動産”となり、思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。この記事では、空き家を放置した場合に発生するリスクと、今すぐ取り組むべき対策について解説します。
2. 空き家を放置すると起こる主なリスク
2.1 固定資産税の増加
空き家が「特定空家等」に指定されると、固定資産税の軽減措置が解除され、税額が最大6倍に増えることもあります。
2.2 建物の老朽化・倒壊リスク
人の出入りがないと建物の傷みが進み、倒壊や外壁の剥離など、周囲に被害を与える危険性が高まります。
2.3 防犯・衛生面の悪化
空き家は不法侵入やゴミの不法投棄、害虫・害獣の住み着きなどが発生しやすく、近隣住民への悪影響にもなります。
2.4 行政による指導・勧告・命令
「空家等対策特別措置法」により、東大阪市から勧告や命令、最悪の場合は行政代執行（解体）となり、その費用を負担することになります。
2.5 資産価値の低下
長期間放置された空き家は、建物の価値が下がるだけでなく、土地の評価にも悪影響を及ぼします。
3. 空き家相続後に取るべき対策
3.1 相続登記の実施
2024年から相続登記が義務化され、放置すると過料の対象になります。名義変更を行わないと売却・貸出・管理委託などもできません。
3.2 建物の現況確認
建物の構造や設備の状態をチェックし、修繕の必要性や活用可能性を見極めましょう。地元の不動産会社や建築士に相談すると安心です。
3.3 定期的な管理の実施
換気、清掃、草刈り、郵便物の確認などを定期的に行い、荒廃を防ぐことが重要です。管理が難しい場合は専門業者に委託するのも有効です。
3.4 活用・処分の方針を決定
- 売却：早めに動けば市場価値を保てる
- 賃貸：修繕・管理の体制を整えたうえで収益化も
- 解体：老朽化が進んでいる場合は更地化も視野に
4. 東大阪市の支援制度を活用
- 空き家バンクへの登録制度
- 解体やリフォームへの補助金制度
- 空き家活用に関するセミナー・相談会の実施
これらを上手に活用することで、コストを抑えながら空き家対策を進めることができます。
5. まとめ
空き家を相続したら、放置せず早めの対応が肝心です。建物の状態確認、管理体制の整備、活用・処分の方針決定といった対策を講じることで、トラブルや費用負担を避けることができます。東大阪市で空き家を相続された方は、信頼できる不動産会社に相談しながら、安心して資産を守る一歩を踏み出しましょう。
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